水虫・爪水虫:皮膚科専門医で早めに治しましょう!
2011年プラネッツ4月号に、水虫・水いぼ・とびひ・あせもに関する、まひろ皮膚科クリニック「夏に向けて知っておきたい皮膚病」の記事が掲載されました!
プラネッツ/夏、特に気をつけたい皮膚病はありますか?
先生/水虫ですね。白癬菌が原因で水虫になります。足の水虫の症状ですが、夏に悪化することが多く、かゆみを伴うことが多いです。足の指の間が、カサカサしたり、白く皮膚がふやけたりします。
また、足の裏や側面に、水ぶくれや膿を伴ったりすることもあります。爪水虫は、爪が白色や黄色に濁ったり、厚くなったり、変形したりします。皮膚や爪などに、白癬菌を確認することができれば、水虫の診断がつきます。3分程で確認できる簡単な検査です。
日本では、潜在的に足の水虫にかかっている人が、約20%いると推定されています。足の水虫にかかっていても、かゆみや炎症の症状などの自覚症状を伴わないことが多いため、治療せずに放置されているケースが多いようです。水虫というと、以前は男性の病気みたいなイメージがありましたが、最近では確実に、女性の患者さんも増えています。ブーツなどの密閉性が高くてむれやすい靴をはく人が増えたり、素足で靴やサンダルなどをはく女性が増えているのが原因のようです。
水虫の症状は、大きく分けて、4つのタイプに分けられます。すなわち、A爪水虫(爪白癬)、B趾間型足白癬、C小水疱型足白癬、D角質増殖型足白癬です。
A.爪水虫(爪白癬)では、爪が白色や黄色に混濁したり、厚くなったり、変形したりします。水虫の症状を放置すると、爪の水虫にかかりやすくなります。
B.趾間型足白癬は、足の指の間にできる水虫のことです。皮膚が白くふやけ、カサカサしたり、赤くなったりします。かゆみを伴うこともあります。放置すると、皮膚がジュクジュクして痛みを伴うこともあります。
C.小水疱型足白癬は、足の裏から側面にかけて、水ぶくれや膿疱(膿を伴う)が多くみられます。かゆみを伴い、夏に悪化することが多いです。
D.角質増殖型足白癬では、足の裏全体、特にかかとの角質が厚くなることにより、足全体が硬くなり皮膚がはがれやすい状態になります。ぬり薬単独では治りが悪いため、水虫に効く飲み薬を内服します。
水虫の原因白癬菌が原因で水虫になります。日本では、素足で家の中を歩く習慣があるため、足の水虫に感染する機会が多いと思われます。水虫にかかっている人の足からはがれ落ちた皮膚すなわち鱗屑(りんせつ)には、白癬菌が多くみつかります。白癬菌が存在する鱗屑(りんせつ)は、家庭内のスリッパや風呂場のマット、じゅうたん、畳などにまき散らされています。足がむれた状態で、靴下や靴を長時間はいてしまうと、水虫の症状がうつってしまいます。
水虫の治療
基本的には、水虫にはぬり薬(抗真菌外用剤)がよく効きます。2週間ほどで何らかの効果が現れ、1か月ほどで症状がほとんど消失します。ただ、症状が改善したからといって、すぐにぬるのを中止すると、症状が再発する場合がありますので、2ヶ月ほど長めにぬるとよいでしょう。大人の場合、爪水虫や角質増殖型の足白癬は、ぬり薬の効きが悪いので、抗真菌作用のある飲み薬を併用します。爪水虫によく効く飲み薬の内服方法には大きく分けて2種類の方法があります。
すなわち、A.イトラコナゾールのパルス療法とB.テルビナフィンの内服療法です。
A.イトラコナゾールのパルス療法は、1週間集中してお薬を服用した後に、3週間は服用しないでお休みするということを3回繰り返す方法です。この方法は、飲み薬を合計3週間飲むだけで済みます。
B.テルビナフィンの内服療法は、毎日1錠ずつ6カ月服用を続ける方法です。
どちらの飲み薬もその薬効成分が爪に貯留しやすいので、服用を中止してからも爪の症状が改善して健康な爪に生えかわらせるという作用があります。薬を飲み始めてから早い人で、3ヶ月ぐらいで健康な爪が根元から生えてきますし、遅くとも半年から1年程で健康な爪に生えかわります。爪水虫を治療しないままでいると、足や手などの水虫が毎年再発する原因になります。まひろ皮膚科クリニック(豊橋市)では、水虫や爪水虫によく効くジェネリック医薬品も扱っておりますのでお気軽にご相談ください。ジェネリック医薬品でも、十分に水虫や爪水虫を治すことが可能です。
日常生活上の注意点
足の水虫は、白癬菌をもった人が歩いたところを踏んで24時間以上そのままの状態で放置するとうつってしまうと考えられています。ですから、プール、ジム、温泉などへ行った際は、24時間以内に足を石けんで洗ったり、抗真菌剤を塗ることによって白癬菌の感染を防ぐことが可能です。素足でなくても、ストッキングや靴下をはいても白癬菌が足に付着することがありますので注意が必要です。風呂場のマットやスリッパなどは、共用しないようにしましょう。床やじゅうたんなどは、こまめにお掃除をすることも重要です。
プラネッツ/夏に向けて、子供がよくかかる皮膚病にはどんなものがありますか?
山村先生/「水いぼ」「とびひ」「あせも」があります。どの皮膚病も、早めに治療すれば、悪化しなくてすみます。それには、これらの皮膚病に関する正しい知識をもつことが大事ですね。
プラネッツ/ 「水いぼ」は、どういうものですか?
先生/主に子供に見られる、ウイルスが原因の皮膚病です。症状は、肌色もしくはまわりに赤みを帯びた半球状に盛り上がったブツブツで、中が透けて白く見えるのが特徴です。
プラネッツ/どんなところにできやすいですか?
先生/体中のどこにでもできますが、わきの下、おしりや首回りなど、皮膚がすれやすい部位によく認められます。かゆみを伴うことが多く、かいてしまうことにより、どんどん症状がひろがってしまうことがあります。ですから、「水いぼ」が少ないうちに治療することが大切ですね。
プラネッツ/ 「水いぼ」の治療法は?
先生/抗ウィルス剤をぬる方法、医療用のサリチル酸絆創膏を使用する方法、専用のピンセットを用いる方法などがあります。まひろ皮膚科クリニックでは、主に医療用のサリチル酸絆創膏を使用する方法を行っています。この方法は、痛みがないため、お子さんが安心して水いぼの治療をうけることができます。水いぼに専用の絆創膏を数日貼るだけの方法なので、お子さんもこわがることなく簡単に治療をうけることができます。痛みがないので、専用のピンセットを用いる方法よりも治療は短時間ですみます。
水いぼは、主として子供にみられる伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ)というウィルスが原因の皮膚病です。皮膚同士の接触により感染したり、プールのビート板やタオルなどを介して感染すると考えられています。乾燥肌(特にアトピー肌)の方に感染しやすい傾向があります。 水いぼはかゆみを伴う場合はひっかくことによりまわりにどんどんうつってしまいますので、数が少ないうちに治してしまうことが大切です。水いぼの治療法には、サリチル酸絆創膏を使用する方法、痛みどめのテープをはってから水いぼをとる方法、抗ウィルス剤をぬる方法、専用のピンセットを用いる方法などがあります。 様々な治療の中で、医療用のサリチル酸絆創膏で治す方法は、痛みがなく安全で、最も効果があるといわれています。医療用のサリチル酸絆創膏を使用する方法は、痛みがないため、お子さんが安心して水いぼの治療をうけることができます。水いぼに専用の絆創膏を数日貼るだけの方法なので、お子さんもこわがることなく簡単に治療をうけることができます。痛みがないので、専用のピンセットを用いる方法よりも治療は短時間ですみます。硝酸銀を用いる方法(硝酸銀法)は、患部以外の皮膚に化学薬品がつき、やけど(熱傷)をおこす危険性があり、当クリニックでは行っておりません。
プラネッツ/夏のしみ対策はどうでしょうか?
山村先生/しみは、予防が大事です。紫外線はしみを誘発し、悪化させます。普段より、定期的に日焼け止め(サンスクリーン剤)をぬることが大切です。できてしまったしみには、ビタミンCやトラネキサム酸の飲み薬が効きます。美白作用のあるハイドロキノンクリームも併用するとより効果的です。当クリニックでは、しみ、そばかす、くすみ、毛穴の黒ずみや開き、にきび、にきびあと等に効く最新の光治療(美容皮膚科)も行っています。治療時の痛みがほとんどない上、安全で治療効果の優れた治療法です。ただいま、キャンペーン価格で行っていますので、ぜひ一度美肌体験してください!